テレビで見る山本さんと、雰囲気が
全然違うでしょ?
サントリーウィスキーの角瓶をあえて曲げて
さらに、その表面をぶち破っている様子を
表現している。
やはり、ダリの絵の影響があると思う。
サルの人形をいれる辺りが、山本さんらしい。
いろいろと話をしているうちに、だんだん気がついた事があった。
例えるなら、ダリの絵だな・・・。現実には曲がるはずのないものを、あえて曲げて
作ってみたり。
山本さん曰く。「普通のままならなんにも面白くないだろ」と。
山本さんの作品の発想に深く影響している面だと思った。
ビールを飲みながら、山本さん自身が獲ってきた「オキギス」という魚を頂きながら
(白身だが、いい味がジワジワと出てくるおいしい魚。ナマズの味にも似ていた)
番組の裏話やお互いの作品・製品の話、テクニックの話などに終始した。
東京の番組制作会社から送られてきたビデオの録画も見ながら、回想する事も。 
ちなみに、高知では「TVチャンピオン」は全国放送されていないらしく、しばらく後に
放送されるんだとか。
なので、オンエア分のビデオテープが届いた後で、桂浜荘で、日頃お世話になっている
人たちと一緒にオンエア分を見たのだとか。
 
何か番組放送後、反響があったか?という僕の問いに、山本さんは
「なんにもない。強いて言えばチェーンソーメーカーの営業が挨拶に来ただけ」と。
土佐弁で静かに語る。
僕の場合もそうだ。反響といえば、e−mailでファンレターが2通ほど入っていただけ。
最初は、まさかファンレターが届くとは思ってなかったけれど。
 
「あんたは真面目すぎる」とさんざん言われたけれど、確かに否定はできない。
そりゃ自分という壁をブッ壊す事はできるかもしれないけれど、性分だからな。
 
それにしても、なんだろうね?この発想力の差はいったい。
 
山本さんの自宅の居間にあった椅子。
これをかなりの数作って納めたらしい。
背もたれにもう少し角度が欲しいけれど
座り心地は、よかった。
やはり楠の木ならではのデザイン。
杉の木では、こうはできない。
表面は丁寧に丸ノミで仕上げている。
山本さんの作品は、主にを使っている。
楠は、比較的柔らかく、彫刻に向いていて、腐りにくい木ではある。
屋内に置く場合は何も塗らなくても次第によいツヤが出てくる。
東大寺の仁王像も楠の木で作られている。
 
山本さんの居間には楠の独特の木の香が漂っている。
いつもとは違う匂いに、慣れるのに時間がかかるけれど
慣れてしまえば、心地よい。
楠は昔から防虫効果のある木として知られ、葉のついた枝を
昔は防虫剤の代わりにタンスの中に入れていたほどだ。
これだけクスの香りが漂っていたら、たぶんダニもゴキブリも
いないんじゃないだろうか?
ついでに、二人いる娘さんにも、悪い虫が憑く事もないだろう。
 
家具も、自分で作っている。
この人、ホントに漁師なんだろうか?謎の多い人である。
 
山本さん宅に着いて、玄関を開けるなり、なぜか、しばらく
笑いが止まらなかった。
ただの笑いではない。感嘆の笑いであり、衝撃の笑いであり
自分でもよく判らない。
玄関から居間に至るまで、これまでに作ってきた作品が
山積みになっているのだから。
居間に至っては、天井から、もう吊るす場所がないくらい
作品がブラ下がっている。キャリア10年の差なんだろうか。
 
長さ1600mmくらいあるだろうか?。楠の木をチェーンソーで掘り抜いた
この「ようきたねぇ」の文字と、楠の独特の木の香が観光客を迎える。
もちろん、山本さんの作品だ。
(文字のデザインは、桂浜荘で行ったとか)
 
元々は、土産物の、珊瑚の細工物を販売していたらしいのだが
なかなか売れない。
たまたま、副支配人が山本さんの自宅の近所にお住まいで
山本さんの奥さんが話を持ちかけた所から、今では専門の土産物コーナーが
できてしまった。
(土産物コーナーの様子はこちら)
山本さん宅に着いたのは、日も沈み、薄暗くなってからだった。
 
岡山から高速で2時間(フェリーでの移動がプラス1時間)
香川から高速が片道2900円ほど。その前にフェリーが2700円くらい。
香川から燃料を満タンにしていけば、それで往復ができる。
今回、番組に出場した出演者の中で、一番近い人で高知だからな。
なかなかお会いする機会がないものである。
そういう意味では、この番組には感謝しなければならない。
今まで、出会う機会がないものを、与えてくれたという意味で・・・。
僕が、山本さんと出会ったきっかけは、TV東京の人気番組
「TVチャンピオン」に出場した事がきっかけ。
 
大変失礼ながら、それまで、まったく存在を知らなかった。
番組のロケが終わり、近いうちにいつかお邪魔してみるという約束をし
その場を別れた。
番組のオンエア後、近所の人にも、街で番組を見たよと言われる人からも
必ず「あの漁師のおっさん、凄いねぇー。」という言葉が聞かれた。
 
敗北というか、自分の実力のなさを認めざるを得ないのだけれど
なんていうか・・・。
 
以前、この番組の企画で「ペーパークラフト王選手権」に出場されて
惜しくも2位に終わった人の言葉・・・
しばらくの間、歩く度に、街中の人に、「あ、二位になった人だー」
と後ろ指を指されたというエピソードが、身にしみて理解できた。
 
バラエティ番組とはいえ、メディアの力は、ホントに恐ろしい。
イメージを植え付けられてしまうというのだから。 
 
 
 
まず、名所・桂浜のすぐ近くにある国民宿舎「桂浜荘」に寄ってみた。
玄関先には、見た事があるものがドン!と置かれている。
 
出会ったきっかけ